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富士重工8Eとは、1990〜2004年まで旧富士重工業社が製造していた中型の路線バス向け車両です。
正式にはR18型Eと言い、略して8Eと呼ばれています。同じ系列の車両では、貸切や送迎向けタイプのR18型B(8B)や大型のR17型(7E・7B・7HD)などがあり、長らく製造されていた事から多彩なバリエーションの車両が存在しています。
このシリーズが発売されていた時代は、路線バスを取り巻く環境が激変した時期でもあり、昭和から続くツーステップバスからワンステップバス、ノンステップバスまで、更にリフトバスなど、時代に合わせて様々な機能を持った車両が造られました。
富士重工業社製のバスは、特定のエンジンメーカーのバスだけを造る現存のバスメーカーとは異なり、複数のエンジンメーカーのバスを製造していました。特に富士重工業社は、当時バス向けエンジン等を供給していた、いすゞ、日産ディーゼル、日野、三菱ふそうの4社全てにボデー架装を行なっていて、北海道から中部地域を中心に全国各地でその活躍を見る事が出来ました。
当方が保有しています車両はKC-RM211ESNといい、日産ディーゼル社製の中型バスRMシリーズの211型で、その中でもE尺と呼ばれる中型の中でも長さ8.46mと更に短い仕様となります。
その小回りの良さから狭隘路線では重宝され、都市部でも宅地など入り組んだ路線などで長らく主力となっていた事もありました。現在も当方の狭い折返場兼車庫での転回も容易に可能で、そのフットワークの良さは素晴らしいものがあります。
エンジンなど基本構造は、日産ディーゼル(旧民生ディーゼル)社の名車であるバス車両「コンドル」と同じ名前を持つ4tトラックのものを積み、パワーこそ劣りますが静音性など長けた部分もあります。
そんな富士重工業社のバス車両たちも、老朽化や排ガス規制の影響を受けて徐々に数を減らしています。特に当方が保有するKC世代までの車両は、Nox・PM対策の排ガス規制により対象地域内では車検登録が出来なくなり急激に数を減らしました。排ガスを低減させるマフラー装置を増設する事で引き続き車検登録する事が可能ですが、その費用は高額で搭載した事業者は限られます。
当方の車両では、対策地域内での車検登録となってしまい、ケミカルオート社製マルマテクニカル社販売のNox・PM対策の排ガス装置「スモークバスター」を新規に搭載しナンバーを取得しています。同装置も当車両への搭載を最後に事業撤退となっており、今後の対策地域内での活躍は見れなくなっていく事でしょう。また某都内事業者にて当車両と全く同型の車両が1台だけ同じ装置を搭載し、現役の路線バスとして元気に活躍しています。
当方の車両ももちろん経年劣化により様々な不調を抱えております。その次々と現れる不調を解消しながら動体保存も兼ねて、元気な富士重工8Eを残したい思いで維持と管理、維持走行を行なっております。
※走行は原則として大型二種免許ドライバーと旅客運行管理者の有資格者により行い安全運転に努めています。
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